韓国のパイプカットの歴史


韓国のパイプカットの歴史


外国には国をあげてパイプカットを推奨しているところもあったようだ。

明らかに、今の私たちが抱いている「個人的なパイプカット」のイメージとは違う感覚ではないだろうか。

そんな、パイプカットの歴史を持つ国のひとつが、お隣の韓国。
韓国の現在の人口は約5008万7000人(2007年10月現在)で、2005年の出生率では日本を大きく下回る1.08人ととても少ない。

しかし、さかのぼって1960年代の初めの韓国は出産率が、なんと6.0人だった。
つまり、ひと世帯に平均6人の子供がいたのだ。

そして、当時の韓国政府は出産率を抑えるために、1962年に「家族計画協会」を発足し、避妊法を普及させた。

当時の標語に「闇雲に生むと乞食を免れない」とか、「適度に生んで立派に育てよ」など、口減らしをしなければならない現状を訴えた。

そして、この政策が功を奏してか、70年代の初めの出産率は、4.5人となった。
つまり、10年間で出生率をマイナス1.5人下げたのだ。

この数字がどれほどのものなのか正直よくわからないが、それでも、まだ人口増加を抑えなければならなかったので、国は男性のパイプカット(避妊手術)を奨励したのだ。

韓国では、兵役を終えてからも40才になるまで予備役として月に一度、軍からの招集があるのだが、パイプカットの施術を受けるとそれを免除するなどの方法を使ったてパイプカットを推奨し続けた。

そうして1970年代の後半には出生率が2.8人にまで減った。

さらには、80年代には、二人でも多すぎるからと一人っ子政策に出た。

「よく育てた娘一人、十人の息子も羨ましくない」や「一夫婦に一人っ子、隣人同士で兄弟」など、訳の分からない奇妙な標語も出てきた。

おかげで83年の出産率は2.1人、85年には1.67人となった。

90年代には「愛を集めて一人、真心を込めてよく育てよう」などで、1.5人にまで減ることにより、96年には人口抑制政策は幕を閉じた。
しかし、97年からは急に過疎化した地方自治体が、正反対の政策を打ち出してきた。

なんと、出産奨励金を出すというのだ。
人口が現状を維持するためには、女子1人が2.1人の子供を生まなければならないというのだ。
このままだと2015年をピークに人口が減少し始め、2050年には韓国の人口が約900万人減る計算になるというのだ。

こんな目先の数字しか見えていない国のために、パイプカットを「させられた」男子はどんなにやるせないことだろうか・・・。
パイプカットは現在でも復元させることは非常に難しいそうだ。

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