女性のパイプカット



日本に於いてはパイプカットといえば男性の避妊手術(精管切除術)として思われることが多いようです。

男性のパイプカットは、精管(精巣から精子を運ぶ管)を切除して縛る手術で、泌尿器科医で行います。

パイプカット手術自体は簡単で手術時間も30分程度で、局所麻酔だけでできるため、外来でもできます。

一方、女性にもパイプカットはあります。
女性パイプカットを卵管結紮(らんかんけっさつ)術といい、女性を不妊にする手術で、卵巣から卵子を子宮に運ぶ卵管を切断して縛ります。

原理は、男性のパイプカットと同じ。

要するに、精子(男性)、卵子(女性)が通る管を切断して、両端を縛る手術です。

女性パイプカットは男性パイプカットよりも複雑な手術で腹部の切開し、全身麻酔または区域麻酔で行なわれます。

出産を期にパイプカットを望まれる女性は多く、そのような場合は、出産の当日または翌日にパイプカットを行うことができるので、普通の出産と同じ入院期間できます。


女性のパイプカットの具体的な手術方法は、腹部を小さく切開して腹腔鏡を挿入し、腹腔内を観察しながら、卵管を切除して切った端を縛るといった操作を行います。

電気メス(電流により熱を生じて組織の切開や凝固を行う装置)を使って、左右の卵管を切断したり、2〜3センチほどふさいだりして、卵子の通り道をふさぎます。

通常は日帰り手術が可能です。

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